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Kajiyama
Toshio |
今月の「月刊いちかわ」
2005.10月号 No.431 |
「感じたことを総動員して絵を描く」ことをモットーにする画家の梶山俊夫さんが、月刊いちかわに毎月掲載中の今年の表紙絵シリーズを販売することになりました。オリジナルの表紙絵を基にして再度描いてくださいます。限定販売とさせていただきます。 |
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| 販売価格各40,000円〜150,000円(消費税込)【陶額付】 |
| 表紙絵ご購入の際には、購入ボタンでご注文フォームに進み、必要項目をご記入の上、備考欄に必ずお求め作品番号No.○と金額をご記入ください。 |
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今は昔、秋ともなると行徳の数ある古刹の一つ宝性寺の境内、巨木の松の梢に、あれ、お月様がぽっかりのぼっている。その上の天空にもう一つのお月様が光っている。はてさて双子のお月様はあるまいに・・・と、目をこらしてじっと見あげていたれば、やがて松の梢のお月様、へらへらゆれてわらいだしたんだとか、やれやれ、あれはムジナにちがいない。行徳のムジナは化けるのがなにより上手とか、一つ目小僧にも蛇の目傘にも化けるというのである。
それ、おまえはムジナか・・・と天に向かって声かければ、これはしまったとばかり、松の葉がくれに身をうつしゆらゆらゆれて消えたとか・・・。
そうならばこそ、昔は今、いとしげなムジナよ、お月様よ出てきておくれでないか、化かしておくれでないか、ああ、昔は今、化かされてみたいではないか・・・、ほほほ・・・。
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作品名:
【見あげる】
陶額:115×102(mm)
ガラス絵:62×54(mm)
販売価格:70,000円
(消費税込) |
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ここは本北方三丁目、ふと見上げるような急な坂道がある。それが幅一間ほどの狭い狭い坂道。右手に倒れかかったトタン塀がつづく。その塀のむこうは廃屋のよう。あ、一匹のカマキリが塀にとりついて休んでいる。左手は戦前の頃の家だろうか、屋根瓦が崩れて、ずっと無人の家のよう。その庭先に鳥が群れてはねている。なにより一直線に上るこんな急な風景に出会うのは初めてだ。ゆっくりと上っていこう。気が弾む…。
上りつめれば小学校の裏門に出るときく。そしてこの坂道を、子どもたちはいつの頃からか「ちこく坂」と呼んでいるとか。早朝、ハッハッと上っていく子どもたちの息づかいがきこえる。それを知っているのか、あのカマキリが上っていく。ふ…、カマキリに合せて、背を伸ばしてひと休みしたくなった。空を仰ぐ、ふわふわ、暢気に雲が浮いていく。深呼吸しよう。ふー、ほー…
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作品名:
【かまきり】
陶額:104×72(mm)
ガラス絵:75×43(mm)
販売価格:70,000円
(消費税込) |
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国分川と春木川へと広がる一帯は、かっては田圃が広がっていた。八月の旧七夕を迎える日が近い。「真菰(まこも)、刈りにいくべ」川辺に出て刈る。そして一週間陰干しする。お盆が来る。ご先祖様の乗り物、迎える馬と送る牛を作る。若い細長い茎と葉で、じいとばあが馬と牛を編みあげる。
八月六日、桐のわっぱで車をつけてもらう。「ひとまわりまわってこぉ」ちゃんに云われて、引いて遊ぶ。からからから、村じゅう馬がはしる。七日の朝、まだ暗い。村の水口まで引いていく。田の畔の草を刈る。ざくざく刈って馬につける。東の空、明るくなる。空が光る。朝草をつけて帰ってくる。真菰と竹で作られた「がらがら」という台の上に、茄子と胡瓜が供えられ、米のとぎ汁を白酒にして馬と牛に供える。それから馬と牛は屋根に上げられる。これから家の守り神になる。田の守り神になる。…朝のまんまを食べる。ほ…。
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作品名:
【七夕のまこも馬】
陶額:132×128(mm)
ガラス絵:76×62(mm)
販売価格:80,000円
(消費税込) |
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♪一つ ひよどり、二つ ふくどり、三つ みみずく、四つ よしきり、五つ いとまき、六つ むぎまき、七つ なめきり、八つ やまがら、 九つ こがら、十で、とんびがお鷹に蹴られて、なが鳴き そら鳴き、そらいっちょ返した。北国分で記録されたお手玉回しの遊び唄…。
こんなお手玉唄には、さらに、かわら屋根の家たてて、そこでおせんが茶をたてる、はては青竹山の青大将が出てきては、木にからまり、柳にからまり、それで まずまず 一貫かし申した と唄えば、曽谷では、はるかに聞こゆる物音は さかまく波か つわものか のぼる朝日の きらめくひまに くるーくるー…と唄われて それでまずまず 一貫かし申したと 回される。賑やかな気色が 次々 玉の向こうに浮かび出て、もう一度、空に回して 唄ってみよう。
♪一つ ひよどり、二つ ふくどり、……。
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作品名:
【お手玉】
陶額:146×178(mm)
ガラス絵:73×105(mm)
販売価格:120,000円
(消費税込) |
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寝物語に孫娘が一番おっかねものはなんだべと爺様にきく。一番おっかねものは、狼よりも唐土の虎よりも、ふるや(古家)のもり(漏り)だと爺様は言ってきかせた。何か喰うべと、その一軒家に来た唐土の虎は、軒下でそれを聞いてハテ俺よりおっかねものがいるのかと、驚いて厩の馬に乗って逃げ出した。明方、びっくりした馬は跳ねあがった。虎は落馬して、もう日本にはいられないと唐へ渡ってしまった。それから「ふるやのもり」が一番おっかね、のだという。この岩手県遠野卿の昔ばなしが、風にのり舟に乗ってやがて江戸川をのぼって下総の里に上がったというわけか、そして簡素なはなしになって、今も聞かされる。
行徳では腹のへったおっかねトラオオカミが登場する。そしてそれよりおっかねのは雨むり(もり)だという。それを「むりどん」とよんでいる。そして「むりどん」は、ああ、おっかね…
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作品名:
【さりどん】
陶額:110×90(mm)
ガラス絵:65×43(mm)
販売価格:70,000円
(消費税込) |
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空を仰いで深呼吸している。なんと楽しそうに、呼吸するリズムに合せて心躍って歌っている。ほら、お母さんを見ている。じっと見ている。くもの巣を見ている。猫の顔を見ている。夕焼けを見ている。雲を見ている。空気を見ている。
見ている。歌っている。この明るさはどうだ、この世に生まれて初めて目の前にして見たおどろきとよろこびを歌っている。生命を歌っている。
今の人が遠く遠くおき忘れてしまった、この素朴でどこまでもやさしい魂のエネルギーそのもの、そこにあるのは・・・詩。忘れてしまっているわたしたちに、おくってくれている熱いメッセージ・・・。
中山、鐵の家ギャラリーにて、湘南福祉センター工房の知的障害をもつ人たちの作品展を観る。うん。障害をもつというこの言葉はとんと忘れる。作品は、ああ・・・どこまでもおおらかで率直だ。ウソがない・・・。五月八日迄、また出合いたい。
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作品名:
【歌っている】
陶額:145×108(mm)
ガラス絵:94×66(mm)
販売価格:100,000円
(消費税込) |
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お正月ぁいいもんだ、木っ片のような餅食って、火箸のような魚食って、油のような酒のんで…。
かってこんな唄声が横丁から弾んでいた。そして庭では鶏が胸はって闊歩する。首を前に伸ばしたとみるや一声、高らかに時をつくる。唄い終れば、はて今なにかやったの、いわんばかりにとぼけて見せて、二歩三歩…。暢気な風景の光の中、なかなかの役者だな…。これほどの役者が、はるか数千年も昔から里にいて人と共にくらしていた。ここ地上、鳥多しとはいえ、これほど存在を唄ってみせてくれる鳥はそういない。今や珍鳥となってしまったのか…。ここにきて、この鶏までも右へならえと姿を次々消してしまった。見まわしてももういない。なんと、公害の標的にされているときく。いやはや標的とするその人の耳の内を疑いたい。この先今年、次に姿を消されていくのは誰なのか、空を仰ぐ、ああ…。
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作品名:
【唄う】
陶額:116×108(mm)
ガラス絵:56×49(mm)
販売価格:60,000円
(消費税込) |
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坂の小径を辿ってKさん邸の前、折々の花実の木々の間を季節の草花が広い庭を飾っている。冬を迎える今はウインターコスモスが小花を揃えて光っている。庭を一羽のヒヨコから育てた鶏がKさんの後について、Kさんがしゃがめばつんつん腰をつつく。土を起こしてミミズをやれば、そのミミズを口ばしで踊らせてみせる。ここで、庭に集まり寄る仲間たちに高らかに唄ってみせる。そして、はて今何かやったの・・・と云わんばかりに、二歩三歩・・・。その鶏は今いない。あの八幡神宮の鶏も今いない。かつて街にいた鶏たちはどこへ行ってしまったのか・・・。新年はもうすぐそこに・・・。
大門通りの故・近藤光正さんが、昭和28年奉納した梵鐘、新しい時代を打つ弘法寺の金が今年も除夜の天空に鳴り渡る。明けて新年、酉歳にちなんで鶏たちは賀状に乗って家々のポストにやってくる。ああ、鶏たちよ天にむかって鳴け・・・。
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作品名:
【庭の仲間】
陶額:216×170(mm)
ガラス絵:127×78(mm)
販売価格:150,000円
(消費税込) |
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